ピル(避妊薬)との飲み合わせ【薬・サプリ・食べ物】効果は落ちる?

ピル(経口避妊薬)

しっかり避妊+やさしい生理

経口避妊薬「ピル」は、非常に安全に使えるお薬で、市販の風邪薬や痛み止めなども基本的に併用しても大丈夫です。
ですが、それでも気を付けた方が良い飲み合わせがあります。
ピルと【薬・サプリメント・食べ物】について注意すべきものをピックアップしました。

ピルと薬の飲み合わせ

風邪薬、解熱鎮痛剤について

基本的に、市販の風邪薬や鎮痛解熱剤、酔い止めなどの薬はピルと併用してかまいません。
特にアフターピル(アイピル)の副作用などがつらいとき、生理痛を緩和するときなどに鎮痛解熱剤を使うのに問題はありません。

しかし、薬は薬ですので、他の薬等と併用すると問題が起こる場合があります。
ピルの効果を弱めてしまったり、副作用が強く出てしまう場合があります。
ピルは特に、体内の濃度が上がりすぎても下がりすぎてもいけないお薬です。
ピルも「飲み合わせ」に注意しなければいけません。

ピルは日常的に飲み続けなければいけないため、その間に風邪をひいたり、インフルエンザになったりすることは当然あります。
その際、風邪薬や解熱剤、胃腸薬などを使うのは基本的に問題ありません。

しかし、風邪薬や鎮痛解熱剤の成分として「アセトアミノフェン」が使用されているものは飲んではいけません。
薬物の相互作用で、アセトアミノフェンの効果が半減したり、ピルの副作用が増強されることが知られています。
アセトアミノフェン以外の鎮痛解熱成分を使っている薬を選択してください。
イブプロフェンやロキソニンなどが飲んで良い例として挙げられます。

お医者さんに処方してもらう鎮痛剤は「ロキソニン」が良いでしょう。
作用も強く、副作用も少ない良いお薬です。
しかし、市販薬として発売されているものは、薬剤師が居る薬局でしか買うことができない上、薬価がとても高いです。
市販薬では、そこそこの強さと値段の安さかがメリットである「イブプロフェン(イヴA錠が有名)」がお勧めです。

ただし、「ヤーズ」「ヤーズフレックス」は「アセトアミノフェン」に加え、「イブプロフェン」や「ロキソニン」など他の鎮痛解熱剤にも注意が必要なため(高カリウム血症を起こす恐れがあるため)、使用を控えるべきで、市販の鎮痛解熱剤(風邪薬)に安心して使えるものはありません。
必ず医師と相談の上、服用を勘案ください。

また、インフルエンザでは逆に「アセトアミノフェン」以外の鎮痛解熱剤は飲んではいけないことになっているため(インフルエンザ脳症を引き起こす恐れがあるため)、この場合も飲める薬剤がないことになります。
こちらも医師との相談が必須です(ちなみに「タミフル」等の抗インフルエンザウイルス薬は併用できます)。

インフルエンザに関して

先ほど触れたように、インフルエンザの場合、ピルの服用の有り無しにかかわらず、アセトアミノフェン以外の鎮痛解熱剤は基本的にNGです。
しかし、ピルを使用している人はアセトアミノフェンの服用が非推奨になっていますので、医師との相談の上、方針を決定してください。

抗インフルエンザウイルス薬の内服薬「タミフル」、吸入薬「イナビル」「リレンザ」についてはピルと併用して差し支えありません。
不活性化ワクチンである「インフルエンザワクチン」の接種も、ピルとの相互作用はありません。
生ワクチンである「子宮頸がん予防ワクチン」も接種可能です。
ただし、妊娠中に生ワクチンを接種することはできないため、妊娠している可能性がある場合は生ワクチン接種は避けてください。

その他の薬について

ペニシリン・テトラサイクリン系抗生物質

細菌を殺傷する効果を持つ抗生物質ですが、そのなかで、「ペニシリン系」と「テトラサイクリン系」のものはピルと併用してはいけません。
避妊効果が落ちたり不正出血が起こる可能性があります。
抗生物質には他にもいろいろ種類がありますので、ピルを服用していることを医師に伝えて、適切な系統の抗生物質の処方を受けてください。

ステロイド

副腎皮質ホルモンである「ステロイド」は、強い抗炎症効果があります。
膠原病などには必須のお薬です。
ピルはステロイドの代謝を抑える作用があるため、ステロイドの効果が高まりすぎることがあります。
絶対に併用してはならないというものではありませんが、医師に相談されるのが賢明です。
花粉症の際に使う点鼻薬や、塗り薬としてのステロイド使用は通常は問題ありません。

セレスタミン

「セレスタミン」は花粉症等アレルギー疾患に用いる薬です。
花粉症では抗ヒスタミン薬が処方されることが普通です。
一般的な抗ヒスタミン薬(アレグラなどほとんどの種類)はピルと併用しても問題ありませんが、「セレスタミン」にはステロイドの作用があるため、ピルを使用している旨医師に伝えておきましょう。

ベゲタミン

バルビツール酸系の睡眠薬「ベゲタミン」もピルとの併用を避けるべきお薬です。
もっとも、現在は製造が中止になっているため、あまりお目にかかることはないかもしれません。
マイスリー・ハルシオン・レンドルミン等、ベンゾジアゼピン系睡眠薬は服用して問題ありません。

三環系抗うつ薬

一昔前のお薬になりますが、トフラニールなど、精神疾患の治療薬である「三環系抗うつ薬」は、ピルによって効果が強まってしまうため、併用禁止です。
現在ではジェイゾロフト等の「SSRI」、トレドミン等の「SNRI」、リフレックスなどの「NaSSA」など、三環系以外のお薬がありますので、ピルの服用を医師に伝えて、適切な処方を受けましょう。

サプリメントや食べ物

ピルとの飲み合わせで気を付けなければならない特に身近なものは、前述の鎮痛解熱剤「アセトアミノフェン」、サプリメントの「セントジョーンズワート」、そして「ビタミンC」が挙げられます。
アセトアミノフェンはすでにご紹介しましたので、セントジョーンズワート、ビタミンC、及びその他について簡単に記します。

ビタミンC

意外に思われるかもしれませんが、ピルを服用している人はビタミンCを制限しなくてはなりません。
エストロゲン作用が強まる(低用量ピルを飲んでいた場合、高容量ピルと同じほどのエストロゲン効果が出てしまう)ことがその理由です。
1日1000㎎を超えないことが推奨されています。

しかし、ビタミンCは野菜や果物に大量に含まれていることが少なくないため、注意が必要です。
特にグレープフルーツは相性が良くありません。
ビタミンCの摂取量目安は100㎎となっています。
100~300㎎なら摂取して大丈夫、というよりは摂取したほうがよいです。
壊血病など、ビタミンC欠乏症になっては元も子もありません。
適量摂取を心がけましょう。
*グレープフルーツも少量なら問題ありません。

セントジョーンズワート

精神安定の効果のある「セントジョーンズワート」は西洋オトギリソウと呼ばれ、ドラッグストアなどで広く販売されています。
このセントジョーンズワートにはピルの効果(避妊効果も)を下げますので使用は禁忌です。
避妊効果だけでなく、子宮内膜症などの予防・治療のために服用していても、その効果が低減してしまいます。
ピルにかぎらず、セントジョーンズワートは併用禁忌の薬が少なくありません。
ハーブティーに含まれていることもありますので、注意してください。

バストアップサプリ

バストアップサプリは女性ホルモンを高める薬が多いため、ピルと作用が重なってしまいます。
バストアップサプリの一つである「プエラリア」の主成分は女性ホルモンであるエストロゲンに似ているので注意が必要です。
同じくバストアップサプリの「ピンキープラス」にはイソフラボンが含まれています。
このイソフラボンもエストロゲンに似た作用を持つので、ピル服用者に影響を及ぼします。

チェストベリー・チェストツリー

チェストベリーの飲み物や、チェストツリーのサプリメントはピルの効果を低めてしまいますので避けてください。

プラセンタ

美容サプリの「プラセンタ」は女性ホルモンを活性化させます。
基本的に、女性ホルモンに関係のある薬やサプリ、飲食物はピルと相互作用を起こしやすいので要注意です。
市販のサプリメント程度ではあまり問題はありませんが、病院や美容クリニックで処方されるものについては、市販のものより作用が強いので、処方薬の場合は医師に相談しましょう。

大豆イソフラボン

大豆イソフラボンのサプリメントは、その構造が女性ホルモンに近く、ピルに悪影響を及ぼす危険性があります。

豆乳・ザクロ

これも女性ホルモンに近い成分を含んでいますので、過剰摂取は避けましょう。
*大量に食べなければ問題はありません。

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ピルと併用「最大の禁忌はタバコ」

ピルと同時摂取することで最大の禁忌といわれるのが「タバコ」です。
血栓症を起こすことがあるからです。

一般に35歳以上で1日15本以上タバコを吸う方にはピルを処方できないことになっています。
35歳未満、1日15本未満でも、リスクがあることは明らかですので、ビルとタバコは基本的に併用不可と考えるべきでしょう。

まとめ

基本的に、ピルは飲み合わせに悪いものは少ないです。
注意すべきは「タバコ」「アセトアミノフェン(鎮痛解熱剤の1種)」「1000㎎を超えるビタミンC」「セントジョーンズワート」が一番身近だと思います。

アルコールは飲んでかまいませんが、夜にピルを定期服用されている方で、服用を忘れるほど痛飲する可能性のある方は、服用を朝食後にするなど飲み忘れのないよう対策を立てておいた方がいいでしょう。
ほとんどの市販薬やサプリメントは併用可能ですが、今回挙げたいくつかのものには注意してください。
また、何かの疾患で医者にかかる際は、ピルを服用している旨伝えておくのが安心です。

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